先日、ニュース等で取り上げられました、バニラ・エアの車椅子客に自力でタラップを上らせた話題。
どちらが正しいとか悪いとかは抜きにして、こうすれば簡単に上がれるし、騒ぎにもならなかったんじゃないかなという方法を「軽く」お伝えしたいなと思います。
これは、僕が介護タクシーの現場でもよく行う介助方法でもありますし、介護タクシーの開業支援の中でも教えていく方法です。
まず、こちらの車椅子をごらんください。
ヘッドレストと足の部分にエレベーティング機能がついていますが、そこらへんによく置いてある車椅子と同じタイプと思ってもらったらいいと思います。
そして、今回騒ぎになった方もこのタイプの車椅子に乗ることが可能な体の状況です。(車椅子の形状から寝たきりの人は乗れない)
僕は、この写真の車椅子を使ってお客さんをよく運びますが、その際に段差をのぼることがあります。
そんなときは、後輪近くにあるティッピングバーを踏みながら、下の図のようにキャスター(前輪)を上げて段差をのぼります。
この方法は、介護や介助をしたことがある人なら一度は経験したことがあるかと思いますし、割とどなたでも知っている方法でしょう。
では、下の写真のような階段がある場合はどうやってのぼるといいでしょうか。
写真では、スロープがかかっていますが、どこにもこんな設備があるわけではありませんし、今回の騒動みたいに10段以上階段がある場合もあるでしょう。
写真の階段のように数段あるとキャスター(前輪)だけ乗れても後輪はそれ以上あがる事ができません。
こういったときにはどうすればいいのでしょうか?
まさかの利用者さんを車椅子からおろして、腕ではい上がって貰えばいいのでしょうか?
そんなことは絶対にありえません(笑)
車椅子を持ち上げる方法もあるかもしれませんが、乗っている方がフラフラとふらつくので恐怖感があると思います。
それに「落とす」というリスクもあります。
持っている方は、重たいので力尽きてしまうことだって予想されます。
それにそもそも車椅子を数人がかりで持ち上げるって。。。。

解決方法としては、前から無理なら後ろから行けばいいのです。
このように後輪から上がるようにします。
まず、階段の手前で利用者さんにキャスター(前輪)をあげることを伝えてから、キャスター(前輪)を上げます。
このときに後ろに倒れない、前にも倒れないといったちょうどバランスがとれるポジションがあります。
そして、バランスをとった状態で後輪からのぼっていくわけです。
ひょっとすると、バランスを崩して前のめりになり、階段から落ちてしまうかもしれないと不安になると思うので、車椅子の前側(階段下側)に補助者をつけて、その補助者はバランスを崩しても大丈夫なように車椅子を軽く支えておけば、事故はかなりの確率で起きないはずです。
はじめは怖いかもしれませんが、なれると何でもないことですので練習を健常者の方を使って何度もチャレンジしてみるといいです。
これまで僕は数千件の現場に入ってきましたが、楽な現場もあれば、とても困難な現場を経験したこともあります。
雪の日の夜に螺旋状になった数十段の石段を車椅子でのぼりおりしたことがあり、そこが一番大変だった現場でした。
そんな場所に比べたら、今回のような飛行機のタラップくらいなんてたいしたことはないように思えます。
あっ、100歳の寝たきりのおばあさんを二階から降ろしたこともありました!その時の記事も書いているので良かった見てください。

ひょっとすると、みなさんも今回みたいな場面にいつ遭遇するかわからないので、ぜひこういった介助方法も知っていただければと思います。







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