2017/12/19
介護タクシーのクレーム・苦情にどのように対応するのがいいの?
皆さんはクレームを言われたことがありますか?
また逆にクレームを言ったことがありますか?
きっと、こういう経験をした人は多いんじゃないかと思います。
どんなに誠意をもって仕事をしても、お客様相手の仕事につきものなのが苦情ではないでしょうか。
僕自身、介護タクシーをするまででもクレームを言われたことがありますし、開業後も何度かクレームを言われたことがありました。。
どちらが悪いかというのは、その人の立場に立ってみないとわからないものでしょう。
今日は介護タクシーのクレームについて書いていきます。
介護タクシー事業によくある苦情・クレームと解決法
僕自身、あまり苦情やクレームを言われたことはほとんどありません。
開業当初はわからないこともあり、クレームの原因になるであろうことはできるだけ早期に解決してきました。
これから挙げる5つの苦情・クレームは自分自身が言われたことと同業他社から聞いたこと、そして、お客さんが他の介護タクシーのことを僕に伝えてきた内容です。
- 予定の時間に来なかった
- 支払い時に介護タクシーの値段が高かった
- 運転手が行き先を聞かなかったため、行き先が違った
- 駐車していた介護タクシーの車両が邪魔になった
- 雑に扱われた
予定の時間に来なかった
介護タクシーの依頼をしたものの、時間になっても、5分過ぎても来なかったというものです。
介護タクシーをされている人ならこれはよくわかるのではないでしょうか。
この仕事をしていると予定の時間にお迎えに行けないことは実際に起こります。
では、なぜ予定の時間に行けないのか、その原因を3点あげたいと思います。
- 予約のスケジュール管理不足のため、前のお客さんとかぶってしまった。
- 転院時に前のお客さんの出発が会計や薬待ちのために出遅れた。
- 出発時間を部屋に入る時間と勘違いしていた。
どれもこれらはちょっとしたことで防げることです。
解決方法
1の解決方法は、開業当初はあることかもしれません。もし、予約の時間が11時だったとしましょう。この際に「11時に出発地を出て、11時半に目的地に到着するようにすれば良いですね」とあらかじめ確認をしておくことです。ポイントは出発地と目的地の時間の確認です。目的地の時間の調整をうまくしなければ、次のお客さんとの依頼がかぶってしまうことになります。
2の解決方法は、こればかりはどうしようもないかもしれませんが、介護タクシーの仕事はこういったことも予測されることから、あまりきっちりと予約を入れすぎないことです。どうしても仕事が入ってくるとギリギリのラインでも入れてしまいがちになりますが、場合によってはこれが命取りになります。断る選択肢も視野に入れて、同業他社を紹介する余裕を見せたほうが全て解決することもあります。
3の解決方法は、1の場合と似ていますが11時に出発地を出るのであれば、介助をすることを前提に10時50分に部屋に伺う旨を最初の電話で伝えましょう。もし、ぴったりの時間がわからなければ、「介助が必要であれば、10時45分〜50分の間に部屋に伺います」と伝えればいいだけです。
このクレーム解決方法は、当社の介護タクシー開業支援でも細かくします。受講生さんも「あー!ここでストレッチャーから車椅子に変える時間を入れてなかった!」「部屋の番号聞くの忘れていた!!」など様々な問題が発生しています。
でも、開業支援の時はあくまで練習なので楽しくしています。こうやってシミュレーションをしていくことで確実にノークレームに近づいていくのです。
支払い時に介護タクシーの値段が高かった
そもそも値段がどこの業者とも全て一緒なんていうのは、ありえません。
そして、値段が安い、高いというのはお客さんによって受け止め方が全く違ってきます。
全てのお客さんに喜ばれる価格設定なんてありえないと思っています。
でも出来る限りこのクレームや苦情は受けたくありませんよね。
値段を高く感じた原因を3つ挙げてみたので参考にしてみてください。
- 聞いていた金額より上回っていた
- 同じ距離なのに以前使った介護タクシーの料金より高かった
- メーターと請求された金額が違う
解決方法
この手の解決方法は簡単です。事前に伝えておけばいいんです。
1の場合、電話でいくらくらいですか?と聞かれた際に、少しでも安く言ってお客さんをつかまえたいという心理が働くことがあるかもしれません。僕の場合は、多少高く伝えます。そこで高く感じてやめる人がいますが、あとでトラブルになるよりははるかにマシなので、きちんとした金額を伝えるようにした方が良いでしょう。
2の場合ですが、介護タクシーを使い慣れているお客さんなら起こりうることかもしれません。これもあらかじめ電話で依頼された時点で概ねの料金を伝えておくとトラブルになりません。
3の場合、タクシーメーターはお客さんが見える場所につけるように言われています。ですから、メーターでの料金はお客さんに見えて当然です。ただ、その料金だけなのか、何かの使用料が必要なのかをあらかじめ伝えておくことで、「メーターの料金と請求金額が違うじゃないか」と言われずに済みます。
さて、1〜3までのクレームですが、「あらかじめ伝えておく」ことをすれば、限りなく防げます。伝えたつもりにならないようにここらへんは確実に抑えておきましょう。
運転手が行き先を聞かなかったため、行き先が違った
こんなことあるのか?と思われるかもしれませんが、僕自身、このクレームに巻き込まれたことがあります。
僕のお客さんで某病院まで来て欲しいと言われたのですが、僕がいけなかったので親切心で「他の業者さんを探してみましょうか?」と伝えました。
県外の病院におられ、僕も県外の介護タクシーを知っていなかったので、スマートフォンで検索し、大きな介護タクシー会社を紹介させていただきました。そこを利用するかしないかはその家族の勝手です。
その会社に頼まれたようなのですが、その運転手はあらかじめ無線か何かで配車係りから行き先を聞いていたこともあり、自分の先入観で全く別の病院へ向かおうとされていました。10分以上走ったところで、ご家族が気づき、確認をすると、どうやら一字違いの病院に連れていこうとしていたのです。かなりご立腹だったようで、その怒りの矛先がこちらにも来て「あなたが紹介した◯◯介護タクシーは最低、最悪でした!!!もういりません!」とお怒りの言葉を頂戴したような感じです。
解決方法
これは基本的なことですが、車を発車させるまえに行き先を確認しておくことです。僕の場合は、行き先を確認すると同時にすぐに日報に行き先と出発地を記入するようにしています。ちなみにこれまで発車させるまえに確認をして、その時点で間違っていたことは一度もありません。何故なら、電話で依頼をされた際に確実に発車地と目的地を明確にしているからです。
駐車していた介護タクシーの車両が邪魔になった
これは介護タクシーの車両だけでなく、車両から出ているスロープやリフトが邪魔になるということも含まれます。
僕自身が過去にこの手の苦情をうけたことがあります。
一般のタクシーと違い、院内、または部屋の中まで入って介助することだってありえます。
そういったことが予想される場合には、全く邪魔にならない場所へ駐車する必要があるでしょう。
最悪の場合、違反切符を切られることもありますしね(笑)
解決方法
先ほども書きましたが、邪魔にならない場所へ駐車します。現場に行くと、そういった場所ばかりではありませんが、そういう心がけは大切です。これもお客さんから依頼があった場合に、Googlemapを使い、家の前などを調べ、駐車はどこにするかなど様々な情報を集めます。
雑に扱われた
これが一番いけない苦情だと思います。
利用者さんのご家族はこういったことというのは、結構敏感になっておられるかもしれません。
僕はこういったクレームを一切言われたことがありませんが、他社のことを僕に伝えられることはあります。
例えば、車いすを押すときの速度がすごい早歩きだった、さっき起きたような顔で来て、適当な仕事をして帰ったなど挙げればキリがありません。
もう一度、念のために伝えておきますが、自社のことではありません(笑)
解決方法
この苦情は残念ながら解決できる人と出来ない人がいると思います。
大切なことは、「気持ち」があるかないかの問題です。
そして、この仕事が好きかどうかの問題もあります。
慣れてくると、時には雑になることがあるかもしれません。
僕も気づかないだけでそうなっていると思います。
それにいち早く気づくことができ、悪いところは微調整をし、正すということを心がければ、大丈夫なのです。
苦情・クレームに対応するときに心がけてることは?
あまり苦情をうけたことがありませんが、僕自身が苦情・クレームを受けたときは、基本的に謝罪をします。
余計な言い訳はしません。
値段が思っていたより高いじゃないかと言われても、そう思わせたような対応がダメだったと判断するしかないです。
伝えたつもりが伝わっていなかったというのは、伝えた側の責任だと思っています。
相手になすりつけたところで解決はしないでしょう。
時間に遅れて、「いつまで待たせるんですか」と言われても、「すいません」しかいいようがありません。
「道が混んでいまして。。。」と言ったところで「もう少し早く出ればいいじゃないか。あなたの時間管理ができていないだけでしょ」と思われれば、それでおしまいです。
ですから、苦情・クレームを受けたときは真摯な態度で謝罪をすることです。
それでも解決できない苦情・クレームはどう対処する?
お客さんの中には色々な人がいます。
しかし、基本的にみなさん良い人たちです。
きっと自社がお客さんに恵まれているのかもしれませんが、開業支援にしたって良い事業主さんばかりです。
ただ、時にはクレーマーだって存在するわけです。
僕も過去に遭遇したことがあります。
あまり細かく言うと、特定されても困るので控えますが、一度値段のことでクレームをつけられました。
お客さんを運び終わった瞬間ではなく、かなり日数が経ってからです。
介護タクシーの依頼の電話の時点で「費用はこれくらいかかります」と伝え、その費用以下だったにもかかわらず、「短い距離だったのに2400円は高い」と言われたのです。
電話で最初に費用を伝えたことも言いましたが、それでもクレームを言って来られました。
そこで僕は判断をしたのです。
「この人はうちのお客さんではない」と。
その電話できっちりと、「きちんとした費用ですからまず返金は出来ません。それとあまりこういったことを言われると、当社も困るので当社の介護タクシーを二度と依頼しないでください」と伝えました。
最後はめちゃくちゃ怒って、「ガシャン」と電話を切られましたが。。。
基本的にはクレーム・苦情は謝ります。
しかし、理不尽なことを言う人には毅然とした態度で接します。
そこをうやむやにすると、これまでの良いお客さんまでも犠牲になることだってあるのです。
介護タクシーの開業支援の中では、こういった対応や実際にあったケースをかなり具体化して伝えていっています。
もし、これから介護タクシーを経営される方がおられるなら、ぜひ、当社の支援を受けてみてください。
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