介護タクシー開業時、営業に行った病院や施設から仕事が来ない理由と解決方法
僕は介護タクシー開業支援をさせていただいていますが、すでに開業している業者さんからも相談を受けることがあります。
そして、その相談は簡易なものであればミラサポを使って解決に向かったり、高度なものであれば、別費用で解決に導いたりさせていただいています。
その内容は様々ですが、今回は介護タクシーを開業して誰もが一度は悩むであろう問題を書いていこうと思います。
営業に行った病院から仕事の依頼が来ない!
当社の開業支援では、当然のことながら営業の方法をお伝えします。
こちらが作成したテンプレートに病院名などを書き込んでもらう作業をしていただき、どこに行って、どんな人に会うのか?
どんな風に挨拶をしたり、どのように話の展開を作り出していくのか、また作成したチラシを見ながらの自社紹介を何度もマンツーマンで練習をしていきます。
1時間くらいこういった練習をするのですが、この練習は大変役に立つと評判があります。
営業先で聞かれそうな内容をこちらが聞いて、それに対してわかりやすく答えるという繰り返しです。
そして、少しずつ相手の聞きたいことの中にもこちらが伝えたい内容を入れていくという方法も実践しています。
やっているのとやっていないのとでは全く違うとのこと。確かにそうです。
さて、そこまで練習をして、営業に行ったにもかかわらず、営業先の病院から依頼がこない。。。。
こんな悩みを抱えている業者さんがおられます。
確かに営業に行ったときは、ほとんどの職員さんが笑顔でチラシを受け取ってくれるのです。
そこから先、何も連絡や依頼がないとのことなんです。
では、いくつかの理由が考えられるので、それを考察していきましょう。
病院から依頼が来ない理由は、すでに既存の業者で満足している
あなたが行った病院は、ひょっとするとすでに既存の介護タクシーが出入りしているかもしれません。
そして、その介護タクシーの仕事ぶりに病院などの担当者が満足している場合、既存の介護タクシーを中心に仕事を依頼することが予想されます。
これは仕方のないことです。
逆の立場になってみてください。
あなたが普段行っている散髪屋さん。
特に不満がなければ、そこに行き続けますよね。
何の縁もゆかりもない新規の散髪屋さんのチラシが入っていたとしても、「既存の散髪屋さんに満足している」と新規の散髪屋さんに行かないでしょう。
「いや、行くよ!」っていう人は、少なくとも既存の散髪屋さんに満足していないかもしれません。
それと同じだと僕は結論づけています。
じゃあ、新規の介護タクシーにはもう参入の余地がないのか?という疑問が出てくるわけですが、そんなことはありません。
最終的に依頼を決定するのは誰だと思いますか?
「利用する人」です。
あくまで病院側は紹介する立場で余程のことがない限り、決定権を持ちません。
ただ、利用する患者さんや家族もどこに依頼をしていいのかわからないため、病院から紹介を受けていることが多いのです。
この解決方法は次の通りです。
<解決策>家族から知ってもらえるよう情報を発信し続ける。
介護タクシーのお客様は「利用する人」と「そのご家族」が中心です。
病院はお客様というより、「お客様とつなげる機関」だという認識でいます。
つなげる機関も当然大切にするのですが、一番大切にしなければいけないのは「実際に乗ってもらう人」です。
つなげる機関である「病院」を優先的に大切にする以上、実際に乗ってもらうお客様を大切にしないと「介護タクシー」をする意味がありません。
ただ、大切にしようにもお客様にならない限り直接的に接することはありません。
ですから、そういった人やご家族に知ってもらえるように「情報を発信しつづけること」がポイントになります。
どんな情報を発信しつづけるのか一つだけいうと、「お客様の負の解消をするような発信」をブログ記事として書いていけばいいのです。
例えば、自分のお客様はどんな人なのか想像をします。(ペルソナを決めると言います)その方が骨折した人だとすると、「◯◯市で骨折したらここの病院には整形外科がある」なんていう記事を書き、詳細まで伝えておくと、検索をかけた人がその記事を書いた介護タクシーのサイトをヒットしやすくなり、自社の宣伝にもなります。
ただ、一つだけ記事を書いたら終わりではないので、これを定期的に継続するということが大切になってきます。
多くの介護タクシー業者が出入りしていて、病院から選ばれない。
その地域で一番最初に介護タクシーを開業した人でない限り、病院に営業を行っても「多くある介護タクシーのうちの一社」という風にみられます。
どれだけ営業先で笑いながら話をしようが、丁寧に対応されようが、数多くあるうちの一社なのです。
ただ、「一目惚れさせるくらいの人格を持った人物」なら話は別ですが、ここでは特に触れないでおきます。
さて、多くうちの一社にもかかわらず、「営業に行ったのに病院から依頼がない」と不安になっている人。
いつまで経っても依頼が来ない可能性は高いです。
学生時代を思い出してみてください。
クラスの中にとびきり人気のある女性がいたとします。
多くの男性がその女性にアプローチをかけたとします。
自分もそのうちの一人だったとしましょう。
果たして、その女性はこちらを選んでくれると思うでしょうか?
それもたった一度、声をかけただけで。
はたして、一度の声掛けでそこまで魅力ある人柄を出せたのでしょうか。
「僕ってかっこいいんです。運動もできるんです。それに優しいんです!!」とアプローチをしたところで、全員同じ条件だったとして、選んでもらえるかというと難しいと思います。
その中から選ばれるようにするためには、どうするのがいいのか。
<解決策>選んでもらえるためには人柄のある記事を書いたり、発信をする
前の記事と類似していますが、結局はそういうことなんです。
一言挨拶で声をかけただけでこちらに振り向いてくれるなんていうのは、よほどのことがない限りありえません。
選んでもらえるためには、まず「人柄がわかる記事」「負の解消の記事」「介護タクシーの専門的な記事」の3つの発信をしていく必要があります。
ただ、どんな人もネットを使っているわけではありませんよね。
ですから、ネットで書いた記事を「ニューズレター」に載せ、アナログしか使えない人でも気軽に見れるようにするわけです。
これの細かい方法は開業支援でも伝えていきますが、そのようにして、このあとでも書いていますが、「顧客接点を作る」ようにしていくのです。
これらのことは簡単にできます。
ただ、即効性がないので結果が出るまでに、みんなやめてしまうので継続出来た人、残った人だけが勝ち取る戦術とでも言えます。
介護タクシーで継続している人は、かなり少ないのでやる価値はあります。
本当に依頼をしてもらえる介護タクシーなのか振り返ることも大切
これまでは依頼をしない、選んでくれない相手側に問題があるかのように書きましたが、実は自分自身に問題があるのではないかというところも考える必要があります。
そもそも病院側から「こんな人が経営している介護タクシーは絶対に選ばない」という問題があるような状態であれば、いつまでたっても依頼なんてきません。
自社に問題がないか、自分自身に問題がないか次の点を振り返ってみましょう。
- だらしない服装ではないか
- 最初のコンタクトをとった際に不手際がなかったか
- 伝わる説明をしていたか
これらを振り返ってみて、特に思い当たるふしがなければ、基本的には何も問題がありません。
まとめ
今回は病院に営業をかけたけど、病院から依頼がないことに不安を持っている人への解消の記事を書いてみました。
病院から依頼がなくても大丈夫なんです。
ただ、病院と接点を持ち、病院への情報提供という形で知ってもらっておくと、病院、お客様、介護タクシーのどの部分でもメリットが生まれるのです。
介護タクシー中心という自己中心的な感じで営業に行けば、相手にとってはデメリットになってしまいます。
それは「売り込まれている」からです。
そうならないためにも、病院には「もしよかったらお願いします。ブログで情報発信もしているので見てください」程度にしておき、あとはコツコツと、そして黙々と情報発信の記事やニューズレターで経験値をためていくことが大切だと言えます。
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