医療現場と介護現場の違い☆介護タクシーを起業してから感じたこと。
介護タクシーの仕事をしていると、複雑な気持ちになることがあります。
今日はそんな気持ちになったことを書いてみたいと思います。
介護タクシーの運転手の仕事って何?
僕が経営している介護タクシーは主に「運転の仕事」です。
しかし、その運転の仕事でもほとんどが施設内や病院の部屋までお迎えに行きます。
そして、部屋の中に入らせてもらい、介助をしたりします。
運転だけでなく、介助までできるのが介護タクシーの魅力の一つだと言えます。
介護タクシーも医療と介護をわけて仕事をしなければいけない?
これまで色々な施設や病院にいき、仕事をさせていただきました。
その中で自分の中で複雑な気持ちになるときがあります。
それが医療の現場と介護の現場の違いです。
過去にあった経験を例に出していきたいと思います。
こんなおじいさんがおられました。
少し認知症が入っている方で介助をすれば車椅子になんとか乗れる人がおられたのですが、その方に車椅子に乗ってもらうため、施設の職員さんが声をかけるととても嫌がられました。
その際に施設の方は、無理に介助をしようとせず(体に触ることもせず)声をひたすらかけて、説得をされていました。
最終的には、納得してからはじめて介助をされていました。
何ヶ月か過ぎてから、同じおじいさんが病院から転院する際、看護師さんが「さあ、いきましょう」という声かけとともに介助をするため体を触ると「勝手なことするな!女のくせに!」と怒り出されました。
一瞬、看護師さんも手を離されましたが「私を持ってもらったらいいのでうつりましょう」と丁寧に声をかけ、介助をしようとされていました。
相当、嫌がっておられましたがここは少し強引に車椅子に乗せられ、部屋をあとにしました。
言いたいことがわかるでしょうか?
介護の現場では、利用者さん自身を尊重するという傾向があるように思えます。忍耐の介護という言葉がふさわしいのでしょうか。
医療の現場では、当然それもあるかもしれませんが、介護の現場のように利用者さんが動こうとする前に介助をされていました。
どちらの現場の方も、利用者さんを丁寧に介助をされていたことには違いないのですが方法が違ったわけです。
納得してもらうまで待つ介護の現場、迅速な対応をする医療の現場。
その現場に応じて、僕らも動かないと迷惑になってしまう可能性があるなと思いました。
対応された職員さんや看護師さんによって多少は違うかもしれませんが、きっと医療、介護どちらの現場をされた方もこの書いている記事の意味がわかると思います。
念のために書いておきますが、今回の記事に出てくる介護、医療の現場はこの近辺ではありません。。。
僕はこの2つの現場を体験して、とても複雑な気持ちになりました。
医療、介護、現場は違っても存在する利用者さんはその人自身。
なぜ、複雑な気持ちになるかというと、医療の現場、介護の現場、場所が違うだけなのに、利用者さんに対する対応も違ってくるからです。
利用者さん自身は何も変わっていません。
きっと、医療の現場の対応のほうが安全な場合もあると思います。
そして、介護の現場の対応のほうが意志を尊重している場合もあると思います。
一番いいのは、利用者さんが自由にできること。
そうであるなら、施設より病院より、自宅にいれることが一番自由かなと感じた経験でした。
自由がきかなくなる場所にお連れする仕事。
それが介護タクシーの仕事という風にも考えてしまうので、少し複雑な気持ちになったことがありました。
介護に携われば携わるほど、もどかしさもありますが、自分たちの得た経験や技術、知識で少しでも利用される方が幸せな人生を過ごせるように臨機応変に対応していきたいものです。
関連記事 - Related Posts -
-
2015/10/28
-
大切なお知らせ☆捜索願いを出さないでくださいね☆エクスマ塾最終日
-
2015/10/15
-
介護に潜む危険な兆候☆介護タクシー運転手の役目☆独立開業
-
2016/08/30
-
介護タクシーを開業してから、高齢者を見て思うこと☆気づきを得る
-
2016/08/16
-
介護タクシーを開業する人は地域とつながりを持っておく方がいい。
最新記事 - New Posts -
-
2023/09/20
-
介護タクシー開業時、同業他社に相談する際に気をつけること
-
2023/03/06
-
介護タクシーが増加している地域でも独立開業をすすめる本当の理由
-
2019/08/19
-
当社で介護タクシー開業支援を受ける最大のメリット☆
-
2019/08/16
-
《介護タクシー開業者必見》利用者さんが認知症かなと思った時の対応方法?