自動車教習所の先生の中で試験に落とすつもりで採点する人なんかいないと思う。
僕は教習所の先生をしていた経歴があります。
専門用語を使えば、教習指導員です。その指導員をしながらも、検定で採点をする検定員という立場もしていました。
検定員は、その職務中は公務員と同じ扱いにされるため「みなし公務員」と言われます。
今日は少しだけかたい検定員について書きたいと思います。
検定員は指導員よりも難しい審査を受け、合格したものだけができる。
検定員の審査も指導員の審査もその都道府県の公安委員会で審査を行います。兵庫県の場合でしたら、明石の運転免許試験場です。そこでいくつかの項目の審査をうけるわけです。
運転の審査でも指導員より厳しいレベルです。ちなみに指導員の技能審査の合格基準は二種の合格点数である80点より高く85点以上。検定員で90点以上の合格点数となります。
そう考えると、本当に厳しい審査を乗り越えた人たちが検定員になることができるのです。
検定員は合格して欲しいという気持ちを持って採点をしているはず。
僕は検定員の時にどんな教習生であったとしても「落ちてしまえ」と思って採点したことは一度もありません(笑)
全員が必ず合格してほしいという気持ちを持って採点をしていましたし、検定説明も出来るだけわかりやすく理解をしてもらいやすいように説明をしました。
ちなみに僕が勤めていた香住自動車教習所では、修了検定、卒業検定の際にする説明でDVDを使った説明をします。実際の場面などを撮影し、具体的な説明が出来るようにと作成をしました。その説明DVDを作るきっかけは僕でした(笑)
きっと職員全員が少しでもこれから検定を受ける生徒さんに理解してもらい、検定中に困ることがないようにという思いで作成にむかったと思います。
検定で重箱の隅をつつくようなことはしない。
検定で採点をする際に、検定員は決して重箱の隅をつつくようなことはしないです。
確かに検定終了後の講評では、思い切りダメだしをすることがあるかもしれません。僕も思い切りダメ出しをしたことがあります。
ただ、それは次の段階へつなげるための講評です。ですから、自分のなんとなくの裁量でダメだしをすることはありません。
全ての検定員は、皆重箱の隅をつつくことを目的としているのではなく、修了検定では、路上に本当に出して危なくないか、卒業検定では、卒業してから本当に一人で運転をして大丈夫かというところを見ています。
全国の教習所で検定を受けられる方へ。
教習の時に厳しかった指導員、優しかった指導員、楽しかった指導員も検定をするときは皆個性を出してはいけません。
その時だけは毅然とした態度で検定をのぞまなければいけないわけです。
いつも楽しかった先生が検定のときはムスッとすることもあるでしょう。
しかし、心の中では「どうにかうまくいってほしい」という願いがあるはずです。
それはどの検定員も同じ気持ちだと思います。
ですから、万が一、試験に不合格になったとしても「あの先生に落とされた」という表現は控えてほしいと思います。
落とされたということはありえません。
不合格になってしまった人が、落ちて行ってしまったのです。
落ちた教習生も落ち込むかもしれませんが、検定をした先生も落ち込みます。(顔や態度には出しませんが)
もう一度、お伝えしますね。
全国の検定員は「合格してほしい」という気持ちで検定にのぞんでいると思います。
これから受検される方は、合格した自分を想像して検定に向かって下さい!
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